この記事の目次

  1. 思考編の簡単な復習
  2. シンプルな形でスマートフォンで出来る様にするとは?
  3. 作業日報のIT化を進める
  4. 業務の仕分けと各作業員への教育方法
  5. 以上が、当社の業務効率化事例です。
  6. まとめ

 

業務効率化の自社事例を紹介する行動編です。前回は業務効率化を自社で行った時、行動する前の考え方について書きました。なので、前回の記事の続きです。いきなりどのように行動したかについて書いて行きますので、前回の記事をお読み頂いてからこの記事を読んで頂く事で、理解が深まると思います。

 

自社事例を紹介する理由は、当事者としてのリアリティがあるかなと思うからです。自社も中小企業に当たりますので、これから業務効率化を考えている企業の方にお役立て頂ければと思います。

 

業務効率化について一言で復習しておくと、各社員に本来集中して欲しい作業に集中してもらうための作業です。

 

 

思考編の簡単な復習

 

 

さて、当社が行った業務効率化の目標は、

 

・現場作業員の帰宅時間を早めること

 

と定まりました。そして行う内容としては、

 

・業務の仕分けと教育によって会社に戻ってきた後の作業時間を短縮する

・作業日報の入力や報告をシンプルな形でスマートフォンで出来るようにする

 

ということに決まりました。

 

人間が動く事にはコストが掛かります。お金も時間も掛かります。なので、人間の動きを最低限にしてIT化できる所はIT化するというのが業務効率化の一つの方法です。

 

 

シンプルな形でスマートフォンで出来る様にするとは?

 

 

目標で上げた順番は前後しますが、IT化の事から書いて行きます。なぜスマートフォンを利用する事にしたかは、前回の記事で書いた通りですが、要するに現場作業員の負担を軽減できると考えたからです。そして、「シンプルに」というのは、余計な機能を全部排除したものを用意するということです。具体的に文字で書くと、「ここをタップすると入力できる場所に移動して、何を入力すれば良いか」が分かりやすいものと言うことです。

 

ここで、少し管理側の事を書きます。管理する側(メガネ自身です)としては、作業日報に入力された数字や内容をデータ化して、作業効率を測ったり、実際に現場で掛かった経費額を管理したり、損料を算出したりといったように、データを活用していきたいわけです。なので、現場作業員が使いやすくて管理側も管理しやすいものとなります。データの集計活用で考えれば、やはり効率も考えてパソコンで作業出来るのが良いです。

 

なので、スマートフォンで操作できて、パソコンで管理出来るものが良いという事になりました。

 

それを元にまずは既存サービスを検討する事から始めました。日報なので、営業日報や諸々検討しました。本当に素晴らしいサービスが一杯です。個人的には使ってみたいものが多くありました。

 

・・・が、素晴らし過ぎました。機能が本当に優れています。見た目も色々出来て便利そうな印象のものがありました。ですが、どこかが足りないんです。パソコンとの連携がうまく出来なかったり、元々用意されているモノを使いカスタマイズができないなどですね。もちろん、スマートフォンでの使用に向いてないものもありました。そんなこんなでしっくりくるサービスが見つけられませんでした。

 

その当時、自分は当社工事部のホームページの作成も平行して行ってました。その作業中に問合せフォームを作っていたのですが、その時に思いました。「問合せフォームを少し作り替えれば欲しい作業日報の形が出来るのでは無いか」と。

 

 

作業日報のIT化を進める

 

当社ホームページはワードプレスで作成しています。ワードプレスについて書いた過去の記事でも書きましたが、ワードプレスのメリットはカスタマイズ性能です。

 

ワードプレスについての記事はこちら:中小企業がWordPressでブログを構築し、簡単に運営する方法

 

このメリットを活かして、「作業日報の入力フォームを作成してしまおう」ということです。さらに、「入力されたデータをエクセルで扱える形でダウンロードする」ということも考えました。これもワードプレスで実現可能でした。大前提として、ワードプレスを使用すれば、スマートフォンでもパソコンでもしっかりと見ることが出来ます。画面の拡大もできます。

 

作った流れを書こうと思ったのですが、ちょっと話の筋から外れるなと思ったので別記事で書こうと思います。

 

作った入力フォームの画像はコチラです。

項目は多いですが、何を入力するかは一目で分かりやすいかと思います。そもそも、この量をメールで毎日入力していたんです。メールでテンプレートを作っているとは言え、カーソル動かしてとか誤入力とか。発生するよなと作りながら思ってました。しかも、メール送信先をグループ作ってたかもしれないとはいえ、毎回入力したり、件名に現場名を毎回入力したり・・・。ちょっと気が遠くなってきました。。。

 

それから比べれば、かなり改善されてると思います。今上げた内容のものは全てやらなくて良い事になります。入力内容ごとに画面遷移するよりは1ページでという要望もあったのでこの縦長な感じになりました。

 

そして、パソコン側で管理する画面がコチラです。

こんな感じで、報告されたデータが蓄積されていきます。必要なデータをダウンロードして、集計作業で使用します。必要なエクセルシートを用意しておけば、朝の小一時間で集計作業が完了します。

 

この集計作業をどうしていたかというと、作業日報のメールが届くのを待って、スマートフォンの画面を見ながら、エクセルシートに手入力をしていました。入力が2回発生するのと待ち時間の2つのムダが改善されました。

 

作業ベースで改善された事で言えばこのような形ですが、一番改善されたのは時間です。メールもスマートフォンで行っていたのでどこでもできましたが、先に書いたように誤入力等があったため、移動しながらの入力は難しかったようです。また、メールのテンプレートを持っていない作業員がする場合、内容を確認しながら入力していたため、時間が掛かる上に教える人間も合わせた二人分の時間を奪っていたのです。この作業日報の入力フォームを使用することで、教える必要がなくなりますし、どこでも入力しやすい状況を作る事ができました。

 

結果的に作業時間の短縮に繋がり、翌日準備や確認などの作業に時間を使えるようになり、その作業に移るための時間もスムーズになりました。これで、今まで帰社後に掛かっていた時間が45分ほど短縮されるようになりました。

 

当社の改善内容は1時間の短縮なので、残り15分です。これは、作業の仕分けと各作業員に対する教育で実現しました。

 

 

業務の仕分けと各作業員への教育方法

 

管理側が理解して貰うまで声を掛けることから始まりました。

 

・帰社してきたタイミングで職長に行う作業の確認をする

・誰がその作業を行うか確認する

・作業が終わった段階で職長が確認し、帰宅許可を出す

 

まずは簡単な確認作業から始めることにしました。最初のうちは聞かれる職長達が困っていましたが、始めてから1ヶ月くらいで自分から報告してくるような流れができあがりました。

 

この声掛けをしていた目的は、職長がやるべき作業とやらなくて良い(確認すれば良い)作業に自分達で分けさせるということです。やはり、現場毎に内容が違うので現場作業の責任者として向かわせる職長達にその判断を委ねる必要がありました。その中で、職長がやるべき作業ではないと管理側が判断した場合は、その指示を出し職長に対して判断基準の教育を行いました。そのために、職長達と個別に話し理解してもらう必要があることもありました。

 

また、連携の教育も行いました。現場の所在地により帰社時間は班ごとに異なります。なので、帰社した順にまだ戻っていない班と連絡を取り、出来る作業は済ませるようにすることも心がけてもらいました。

 

しかし、中々15分の短縮という目標の達成ができません。短くなったとはいえ、最後に帰って来た班の帰社後1時間で全員帰るまでには届きませんでした。

 

そこで、次に業務効率化を図るポイントになったのが帰社後に行う翌日作業内容の確認でした。よくよく考えれば当たり前のことかもしれませんが、当日行った作業内容の結果を基に現場での作業の進め方についての確認なので、現場終了時に確認出来る方が効率が良いです。現場の記憶が新しい内に行うということです。

 

なので、翌日作業内容の確認は、帰社前に行ってくるように指示を出しました。結果的に、帰社後の翌日作業の確認については外せないポイントだけを確認するようになり短縮されるようになりました。

 

これで、合計1時間の短縮という、業務効率化の目標を達成する事ができました。

 

 

以上が、当社の業務効率化事例です。

業務が助かる。ITで助ける。

 

すごく簡単に書いてしまいましたが、これで、帰宅時間が1時間短縮されました

・作業日報をオンライン化して内容の単純化と標準化をした

・実際に作業する作業員に目を掛け帰宅時間を早める努力を行わせる

という内容です。もちろん、自社に合わせた内容ですのでどの中小企業にも当てはまるとは言いません。ですが、思考の流れや実際に行動した内容については参考にして頂けると思っています。

 

最初の内は予定通りに進まなかったのも事実です。しかし、業務効率化を進める側と実際に作業する側の認識をすりあわせるためのコミュニケーションを取り続ける事は気を付けました。結果、目標を達成出来る様になったと思います。

 

 

まとめ

 

 

簡易的なモノでしたが、当社の事例からも分かるのが、業務効率化のポイントは当事者では分かりにくいということです。業務効率化を推し進める側も、気付こうとしなければ気付けないこともあるということも分かりました。

 

これは、どの企業でもあり得る事です。

 

その一つの解決策としては、業務効率化の方法を知っている所に相談する事です。相談する事の効果は、質問を繰り返すことにより問題点をはっきりさせることができ、改善策の検討に移ることが可能となります

 

当社でもご相談は受け付けておりますので、何か気になる事があればこのページ下のお問い合わせフォームよりご相談下さい。

 

 

 

 


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